たむろする若者。
叫ぶ若者。
割れた空き瓶。
「マックチキン」すら伝わらない(伝えられなかった)やたら賑わう深夜のマクドナルド。
じろじろ見られる自転車に乗った日本人。
4年前に訪れたパリの20区、夏の夜の光景です。
「パリならどこでもパリ」と思って出発前に予約したユースホステルはパリのはじっこにありました。
心配性なのに安易な性格です。
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滞在中毎日ここを出発して中華街を抜け、人種が少しずつ変わるのを感じながら中心へと向かいました。帰りは反対に少しずつ華やかさが薄れていくのを感じながら宿に戻ります。
これが自転車の旅の良さでした。
イメージしていた華やかでお洒落なパリ、予想外なパリ、どちらもまるごと味わいました。
地下鉄で移動して目的地だけ見ていたら、安易な私はきっとそれがパリだと思っていたはずです。
途中経過があるからこそ目的地のその街での立ち位置や意味を感じられました。
この事は日々の仕事中にも感じています。
渋谷や丸の内、銀座があって八丁堀や月島がある。
そして街と街の間にも街があって…、どんな繁華街も少し行けば人が普通に暮らしている場所がる。
当たり前のことですがメッセンジャーを始めるまでそんな事を大まかにとらえていた気がします。
西麻布や六本木に人が住み八百屋があって、なんていうイメージがありませんでした。
「東京を中心もはじっこも一つ一つ自分の目で見られる。」
メッセンジャーをやって良かったことであり、面白いと思ったことの一つです。

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