ひのりごと 30

「任せるところは、任せるし…。」
「そう、あいつすごいんですよ。」
「あいつと案件やってると気持ちいいんだよな。どんどん先回りしてくるし。」
「はい、仕事早いっすね。」

エレベーターで乗り合わせた、サラリーマンの会話。
(あいつ、すごいな…。爽やかで、気配り上手の優い人なんだろうな。きっと。)
いないところで大人二人からこんなに褒められるってすごいですね。

先に譲られて出た(恐縮です)エレベーターから自転車まで、なんとなく姿勢を正して颯爽と走りました。
あいつみたいにスマートだって思われたくて。
しかし、直後の届け先の内線電話の受話器を置くのにもたついて、なかなか切れない私。(海外のおしゃれな形の内線電話でよくある)

そんな私のメッセンジャー界での評価はどんなものなのかは知りませんが、先月でメッセンジャーを始めて丸9年を迎えました。
いよいよ10年目です。

小学一年生が高校一年生になったのと同じ月日。
どきどきしながら未知の世界に飛び込んで、思春期を迎え、終え、ちょっとだけ大人びてきたところでしょうか。

色々な事がたくさんあって、経験して、見て、出会って、別れて、気づいて、知って…
ここには簡単に書けないのですが、あまり変わらない事も。

昨日の雨、本当に辛かったです。
今季初めての冷たい雨。
指切りの手袋が早々に濡れ、飛び出た指がかじかみ、痛みと共に感覚がなくなりました。
信号で止まる度に手首を振って指先に血を流し、息を吹き込んで必死に暖め…。
何年経っても冬の雨の辛さは変わらないですね。

午後から晴れたのですが、他社のメッセンジャーとすれ違う度に
「よくやったな!よくあの午前中を乗り切ったな!」
と、心の中で勝手に褒め称えました。
ちょっとだけ先輩風を。

こんな風に毎日楽しかったり、辛かったり、嬉しかったり。
9年前に「メッセンジャー」を選んだ自分を褒めてあげたいです。