87犬です。

長年愛用してきたZUNOWのデリ車ピストが修理を終えて復活しました、っていう話です。
 
昨年の師走、久しぶりに振られたラッシュオーダーをピックするため
意気込んで平沼橋をモリモリ踏み込んで上ってた時のこと。

「ピキッ、ピキッ!」っとペダリングと共にBB辺りから聞き慣れない音が。
そのまま弘明寺先までのデリバリーを何とか終え、バックする頃にはBBのカップが外に出始めてきてたので、なるべく踏み込まないようにして何とか野毛の自転車屋さん「102かわもと」に滑り込みました。
 
「BBを締め直してもらえませんか?」
「いいですよ~。」(気さくに対応してくれる店長のチャゲくん)

「87犬さん!BBを締めても止まらないっす!これ、ワン側のネジ山いっちゃってますよ!」
「えぇぇぇ~!!」

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・・・というわけでBB側ではなく、フレームのネジ山の方が年月を経て減ってしまっていました。
もう長年これでデリバリーしてるし、いよいよご臨終か・・・、と思ってましたが、元メッセンジャー同期で友人のブレンディ氏(池田氏)がフレームビルダーをしているため相談してみると、
「直せるかもしれないから、とりあえず見せてみて」とのこと。

池田氏は、REW10 WORKS(リューテンワークス)というオリジナル自転車ブランドを都内で展開している人気フレームビルダーだ。
他のビルダーさんが組んだフレームの修理を依頼すること自体、失礼に当たらないかとためらったが、実際は快く対応してくれた。(ありがとうブレンディ)
 
(ブレンディと自分は、昔メッセンジャーとして一緒に走っていた事がある旧知の仲です)

「真鍮を盛ってタップを切り直せば、まだ使えるよ」とのこと。
「10何年も使ってる割には錆もそんなにないし、キレイに使ってるね」と褒められ、これが結構嬉しかった!
 
「転がる石に苔むさず」ですよ。
自転車も、時々状態を気にしつつ走り続けていれば、長く使い続けられるんですよ。そうそう。
(乗らないとすぐ錆びちゃうけどね)
 
元々このZUNOWフレームは、京都KAZEのMくん経由で購入した競輪選手のお下がりでした。
2001年だったかな?当時京都にはピスト三兄弟と呼ばれる日本のメッセンジャーで
最初にピストに乗り始めた3人組が居て、自分はその五男坊・横浜支部ってことで
乗り始めました。(懐かしい話)
ちなみに当時東京では、ピスタチオを名乗るDちゃんやMが最初にピストに乗り始めた
メッセンジャーだったと思いますが、まぁ古い話しなので曖昧です。笑
当時はトラックバイクとかフィクスドギアという英語名の方が通っていた気がします。

 
自転車の塗装が溶接する熱で少し溶けてしまうとの事でしたが、直るなら構わなかったので正式に依頼しました。
 
そして、修理が上がってきた写真がこちら。(ババン!)
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BBシェルの上部にクラックが入っていたそうで、そこも真鍮で埋めてくれました。
塗装は、そのままの状態でクリアーだけ吹いてもらいました。
この火事に遭ったような焦げた感じ、たまらないですね!!
傷だらけの、働くワークバイク。
木工職人さんが使い続けて柄の角が丸くなり、手の油で黒ずんでしまった、
けれどよく研いであるから切れ味はものすごく鋭い、みたいな年季を感じます。
見た目はボロいかもしれませんが、まだまだ走れますぜ!
 
ということで、2月下旬からまたこのZUNOWくんで走り回ることになりました。(次ページへ)
 

パーツをセットして復活した写真がこちら。(バババン!)

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仕事の道具であり、愛車であり、大切なパートナーである自転車。
修理して乗れるなら、できるだけ長く乗り続けてあげたいですね。

「 モノは大切に 」
(・・・決してケチでセコいわけではありません 笑)

P.S.
今回の復活劇でご協力いただいたブレンディーとチャゲくん。
改めてどうもお世話になりました!m(_ _)m